











THE LOST WORK
Walker Evans (ウォーカー・エヴァンス)
1929年に起きた世界恐慌勃発後、アメリカ南部の農村の惨状と復興を記録するためのプロジェクトに参加し、彼らのドキュメント写真を撮ったことがキッカケで有名になったエヴァンス。
この時の写真ばかりの写真集が多いのですが、本書はエヴァンスがプライベートで撮影していた写真を含め、刊行されるまで未公開だった写真たちが多く含まれている写真集になっています。
ドキュメント写真かと思いきや、物撮りもしていたり、アンドレ・ケルテスのような写真もあったり、イングランド、キューバ、メイン、ノバスコシア、シカゴ、ニューオーリンズへの旅行写真もあったりと、南部の農村写真から連想出来ない写真がたくさん掲載されています。
どれもこれも、やはり上手い。
冷静に被写体を捉えているのがどの写真からも解ります。
エヴァンスは「AMERICAN PHOTOGRAPHS」と「HAVANA」さえ持っていればいいかなと思っていましたが、本書も必須かもしれません。
/////Walker Evans/////
アメリカ生まれのエヴァンスは作家を目指してフランスへ渡るも文学の道はとても厳しく、フランス滞在中にウジューヌ・アジェに影響されてアメリカに帰国するや写真を始めた人物です。
1929年に起きた世界恐慌勃発後、アメリカ南部の農村の惨状よ復興を記録するためのプロジェクトに参加し、彼らのドキュメント写真を撮ったことがキッカケで有名になります。
あまりの被写体との近さに、見ているこちらの体が無意識に反りそうになりますが、写真家本人の冷静さと「なんでこんな世界なのだ!」「誰がこんな世界にしたんだ!」などと言った感情が現れそうな写真になってもおかしく無い状況であっただろうに、彼は感情的ではありません。
でも、見ていて冷たい人・素っ気ない人とはどうも思えないのです。無駄が無い中でこれだけ表現は出来る物なのかと、1枚の中で織りなせる表現から、彼はきっと文学を学んで来たからこそ、悪い点も良い点も「たくさんの語彙力」でどのような表情でも表現出来たのでは無いかと思っています。
芸術とは真逆の「記録」を重視した写真ではありますが、彼の豊かな感受性は写真という概念に一石を投じたと思えます。
シンプルな写真の中に隠された彼の技術をその目でお確かめください。
出版社:Arena
刊行年:2000年
サイズ:27 x 24 cm
重さ:1346g 梱包後:1500g
ページ:264pp
言語:英語
状態:初版、ハードカバー、カバー付、天汚れ
title:THE LOST WORK
publisher:Arena
publication Date:2000
size:27 x 24 cm
Shipping Weight:1500g
pages:264pp
language:English
condition:Arena Edition 2000,First Edition.Used-Good,Hardcover with dj.
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