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【blog vol.2】古書って!写真集って!!面白い!!!

皆さま、こんにちは。bookobscuranの96です。

前回のblog「こんにちは。はじめまして。bookobscuraです。」にて、古本の世界に魅了されまくったと書いたものの、内容が無いと思ったので、古書や写真集の96的な楽しみ方を、たまーーーに更新して行こうと思います。

マニアック過ぎて匂いを嗅ぐ習性がある96ですが...そこの楽しみを通じる人は数人しかいなそうなので、まずは...

1番上の写真ですが、これはStephen Shore(ステファン・ショア)の3種類の写真集を同じ作品ページで開いてみた時の写真です。

上段:『Uncommon Places: The Complete Works 』
http://bookobscura.com/items/58ee2d31d3b2a0cf90002ecc
下段(左):『Uncommon Places (softcover)』
http://bookobscura.com/items/58ecd5131f43759ec8009846
下段(右):『Stephen Shore Photographs 1973-1993 』
http://bookobscura.com/items/58ee006a1f4375314b001bf2

空の色が全然違うのが解りますか?
雲が潰れちゃっているのも解りますか?
川の反射も、山々のコントラストも違います。

この3冊は、刊行された時代も出版社もそれぞれ異なります。
何が正しくて、何が間違っているのかは、オリジナルプリントと見比べて見ないと、なんとも言えません。

もはや1979年に撮影されたオリジナルプリントも正しい色では無くなっている可能性もありますが。

なぜこのような事が起こるのか、それは写真集を作る上で何を元に作っているのかという所、オリジナルプリントをコピー、再度焼き直した、印刷された本のコピー、まだ他にもあったり。

データを修正している時代や、デザイナーに寄っても変わってきてしまうそうです。
更に、紙の質、紙とインクの相性、印刷後の加工でも変わってきてしまうそうです。

表紙であったりすると、薄くヤケ来てしまう事が多いですが、この3冊は中のページなので、薄くヤケてしまっている訳ではありません。

私はこの写真の色の違いを残念に思ったりしません。
それぞれの本の性格というか特徴と思っています。
その色のにしたのは、その時代のニーズだったのかもしれないからです。

この頃刊行されている復刻版の写真集は印刷技術が向上している結果でもあると思いますが、飽きさせない工夫なのか、眠くさせない工夫なのか、色味が濃くなっている事が多いです。

時代というのは本当に面白いので、他の写真家の同じ時代の写真集と比べたりしても楽しくなってしまって、何時間も何時間もこのように色の違いで遊んでいたりします。

色が違うだけでその写真のイメージが、がらっと変わるので写真の勉強にもなったり。

これも、古書のおかげ。
何十年も人の手から人の手に渡り、今この時代にも受け継がれた結果、このような楽しみ方が出来るのです。

...楽しんでいるのは私だけかもしれません.......が.....。

洋服の色を選ぶように、「私はこの色の写真が良いからこの写真集にしよう!」という選び方もまた1つですね。

この楽しみ方を覚えてしまうと、写真展行った時が本当に面白いのです。

この前!ソール・ライター展でも!!!........
...............話が変わりそうなので、また次回にしたいと思います。

それでは、またすぐに。
96でした。

過去の店主note
https://bookobscura.com/news/5aea9a18122a7d1f480004fa