【Coffee】1月前半のコーヒー ≪ETHIOPIA/GEDEB & <GUATEMALA/LA FORIE≫
text by DAIKI
///1月のコーヒー///
1月は写真家稲岡亜理子氏の作品による展示です。
彼女の過去の作品を初めて見た時に得たイメージは「エルフ・森・神秘的・霧・異世界・ユニコーン」というとても幻想的なものでした。
その時パッとひらめいたのは「エアロプレス」という抽出器具。
なぜなら空気圧(エアロ)によって抽出されたコーヒーには霧に覆われた森のような「不透明感」とユニコーンの飲む神秘的な湖のような「トロッとした質感」があるからです。
その後、展示作品を掲載している書籍「クリスチャニア」(コペンハーゲンに存在する自治都市の名称)を読むことによってさらに新しく「自由・楽園・光・個性的・森・情熱」というイメージを得ました。
私たちはエアロプレスを活用することによって神秘的要素をコーヒーという液体に溶けこませたいという熱意を共に、上記のようなイメージをパッと連想させるようなフレーバーを持つコーヒー豆を探し求めました。
そして最終的に私たちはエアロプレス世界チャンピョンである佐々木氏がオーナーを務めるPASSAGE COFFEE(田町)にて全ての要素を網羅するコーヒー豆に出会ったのでした。
///1月のラインナップ///
<LA FORIE>
Country...Guatemala
Region...Antigua
Process...Fully washed
Variety...Typica, Bourbon, Catuai
Altitude...1550~1700m
Flavor...Blood Orange, Floral, Raspberry, Caramel
現地の言葉で「森林の大地」という意味を持つグアテマラ。
その南部に位置するアンティグアという地域にあるラフォリー農園で収穫精製されたこのコーヒー豆は、森林に射し込む黄金色の陽光のように優しく明るく、完熟したブラッドオレンジのようにジューシーな酸味と凝縮された甘味が特徴です。
それはまるで神秘的な森で自生する天然のワイルドベリーを頬張った瞬間の甘酸っぱさと幸福感、そしてそのまろやかな質感は神秘の森に存在する禁断の液体を連想させます。黄金・赤橙・真紅という印象のこのコーヒーはクリスチャニアという楽園に対する「自由・希望・情熱」というイメージと類似しています。
<GEDEB>
Country...Ethiopia
Region...Yirgacheffee
Process...Fully washed
Variety...Heirloom
Altitude...1700~2000m
Flavor...lemon, Floral, Melon, Ginger, Tea-like
コーヒー発祥の地として現在もその原種が自生しているというエチオピア。
その南部に位置する川と森と湖に囲まれた美しいイェルガチェフェ地区で収穫精製されたこのコーヒー豆は、レモンティーのようにスッキリとしたシトラス感とフローラル感、後味にはジンジャーのようなスパイシーな余韻も楽しめます。
それはまるで楽園のエルフたちがハーブとスパイスを調合して作る特別な液体のように様々な風味が口の中を駆け巡ります。そして森林を一瞬のうちに駆け抜けるユニコーンの光輝く肉体の残像のようにその余韻はいつまでも記憶に残り続けます。
黄金・黄土・深緑といった印象のこのコーヒーはクリスチャニアを表現する「光・個性・森林」というキーワードとリンクします。
///今回ご協力頂いたロースター///
<PASSAGE COFFEE>
Paul Bassettで本格的に修業を積み、2014 年にはワールドエアロプレスチャンピオンシップで日本人として初優勝した佐々木修一バリスタが独立開業したコーヒーショップ。
毎週焙煎される新鮮なコーヒー豆は複数のラインナップから「エアロプレス」と「ハンドドリップ」の二種類の抽出方法から選ぶことができます。
※以下HP( http://passagecoffee.com )より抜粋
"スペシャルコーヒーを特別ではなく日常に"
一粒の種から生まれた個性溢れるコーヒー豆。生産地から様々な通過点を経由し、 カップに注がれるまで、一粒のコーヒーの旅は続きます。みなさんが大好きな果物のように、 コーヒー豆はレモン・ピーチ・ブルーベリー、時にはお花など、 あらゆる風味を秘めています。
その素材本来の魅力を引き出すため、 様々な道を歩んだPASSAGE COFFEEのバリスタはコーヒー豆を”コーヒー”に変える最後までこだわります。
一粒の旅した道が、人々の日常に続いていき、 もっと身近に感じてもらえるように。
<SHOP INFO>
平日…7:30-19:00
土日(祝)…9:00-19:00
休日…不定休
<ADDRESS>
〒108-0014
東京都港区芝5-14-16 大正堂ビル1F
<ACCESS>
JR田町駅徒歩5分/都営三田線三田駅徒歩4分
///バリスタプロフィール///
チーフバリスタ
DAIKI
(※木・土曜、担当)
大学在学中、バンクーバーへ留学。現地のスターバックスで働くためにレジュメを持ち30店舗以上に飛び込むも、カフェでの経験がなかったため面接さえしてもらえず、やむ終えず断念。その悔しさから、帰国後すぐにのスターバックス浅草駅前店に入社。コーヒーの基礎とホスピタリティを学び、その後時間帯責任者として店舗マネジメントを担う。2016年、東京ビッグサイトで開催されたSCAJにて本物のバリスタとスペシャルティコーヒーに出会い、その後さらにコーヒーの世界へのめり込む。スターバックスで勤務しつつ、休日はスペシャルティコーヒーを扱うコーヒー屋を巡るだけでなく、セミナーに参加し知識と技術を得る。現在は、スターバックスコーヒー浅草駅前店、BOOKandBED Asakusa、Glocal Cafe Aoyama、book obscura吉祥寺の4店舗にてバリスタとして勤務中。スペシャルティコーヒーを多くの人々に知ってもらうことで、日本のコーヒー業界のサイズアップをはかり、現在はカフェ店員の延長とみなされている「バリスタ」という職業の地位を高めること、またコーヒー生産地になるべく多くの対価を還元することで生活向上に貢献し、品質の高いコーヒーを一緒に作っていくことを目標としている。究極は、コーヒーに携わる地球上全ての人々が平等に幸せを感じながら笑顔で生活してほしいと願っている。
バリスタ
HIKARU
(※日曜、担当)
2012年〜スターバックスで働き始め、チーフバリスタのDAIKIと知り合いスペシャリティーコーヒーを知って、1杯に対しての意識の高さに魅了される。以来コーヒーフェスなどに参加しながら様々な人に出会い、中でもフィリピンのコーヒー農村開発に携わる人に出会ってから、コーヒーを使って農園さんまでもHAPPYに出来る事を知って、農園さんもロースターさんをもHAPPYにするために日々美味しい1杯を提供できるよう修行の日々を過ごしています。
バリスタ見習
店主
(※毎日淹れています)
基本写真集のことしか考えていないヲタ。