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NEW!【Gallery】木村朗子 写真展『 i_AKIKO KIMURA 』 3/21-4/9

///展示内容///

海の中から空を見上げたような透明感溢れる美しい青。
べっ甲のような、森の木漏れは日暖かい黄色。

2014年に刊行された作品集『 i 』のページを捲ると、
森の中で深呼吸したような癒しを感じます。

万物を拒否することも交わることもなく、
ただ万物に受け入れられているような印象をあたえてくれる木村さんの写真たち。

本展示では、『 i 』からの作品に加え、未掲載のビックプリントも展示いたします。

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白い文字で「i_AKIKO KIMURA」とだけ書かれた写真集『 i 』をめくると、
一瞬で木村さんが見てきて感じてきた世界へ「タイムトリップ」してしまいます。

私にとって写真集はお薬です。
落ち込んだ時には「Josef Sudek」の写真集、
笑いたい時は「Elliott Erwitt」など、処方箋のように写真集を見ています。

そんな私の処方箋になる写真集シリーズに、
また1つ新しく加わったのが木村朗子さんの『 i 』でした。

長い長い寒かった冬が終わろうとしています。
季節の変わり目、皆さんと一緒に木村さんの写真を見ながら新しい季節の「訪れ」を感じ、
縮こまっていた何かを解きほぐす「癒し」の時間になれば幸いです。

book obscure 店主・黒﨑由衣

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会期:2018年3月21日(水)〜4月9日(月)
*火曜・水曜定休(21日は祝日のため営業いたします)

★木村朗子トークイベント:3月31日(土)18〜20時

*イベントの詳細は下に記載あります
*3月31日(土)はトークイベントのため、会場は17時クローズとなります

///ステートメント///

『 i 』

日本の伝統的な天然染めのひとつ「藍染」による藍色は、
「ジャパンブルー」とも言われ、むかしから日本人に馴染みの深い色です。

藍染は、染めを重ねる回数によって生まれる色の濃淡に応じて、
染め重ねた回数の多い順番に―褐色(かちいろ)、紺、藍、熨斗目(のしめ)、
縹(はなだ)、浅葱(あさぎ)、瓶覗き(のぞき)―という名前がつけられています。

この作品集のタイトル『 i 』は、
藍染の材料である植物・藍(indigo)の頭文字からとりました。

藍色は、この地球上にある海の色、空の色、木々の緑など、
さまざまな色を内包しています。

私は、この藍の色を帯びた世界を風景に求め、
これまで、ニュージーランド、アラスカ、アイスランド、
フィンランド、クロアチア、および日本各地を訪問し、
6×7判フォーマットのフィルムにおさめてきました。

撮り始めた頃は意識していませんでしたが、構図の中心に、
水平線や地平線のラインの入った写真が多く出来上がりました。
それらを眺めていたとき、ふと、亡き祖父が話してくれたことを思い出しました。

「世の中は相反するものが全部つながっている
―光と影、昼と夜、上と下、生と死…」

それから私は、画面を二つに分けるライン―境界線を
より意識して撮影するようになりました。

しかしその後、写真から横のラインがだんだんと消えはじめました。
光と影、昼と夜、上と下、生と死… 
境界線をつくっているのは自分で、
そもそも全部ひとつなのでは? と考えるようになったのです。

私にとって撮影は「一期一会 ―ここに生かされているから、
今ここにある光と出会えた」という喜びや感謝とともにあります。

一入(ひとしお)ごとに、そして染めた後もとどまることなく
変化を見せる藍色の味わいも、「一期一会」という言葉が似合うように思います。

この本が、皆様に手にとっていただくたびごとに色を重ね、
何度も生まれ変わってくれたら嬉しいです。

皆様とこうして出会えましたことに、心から感謝を申し上げます。

木村朗子

///イベント詳細///

★木村朗子さんトークイベント
写真家・木村朗子さんを迎え、『 i 』の制作秘話や作品づくりの背景など
たっぷりお話いいただきます(聞き手・黒﨑由衣 book obscura店主)。

日時:3月31日(土)18〜20時
定員:30名
参加費:1,500円(ドリンク代込み)

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件名:木村さんトークイベント
参加者名:
人数:
ご連絡先:(電話番号)
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上記を明記の上、メールにてお申し込みください。
申込先:[email protected] 担当:黒﨑

*お申し込み後、折り返しメールにてご連絡いたします
*キャンセルの場合にはお早めにご連絡頂けますようお願い致します。
*参加費は当日お支払いください。

///プロフィール///
木村朗子(きむら・あきこ)

2000年、「閑」というタイトルで作品を発表。
2001年、「i」の撮影を開始。
2007年「Link」(のちに「i」)というタイトルで東京にて写真展を開催。
その翌年新作を加えて京都でも写真展を開催する。
また2011年ベルリンでの個展をきっかけに
2013年撮影でクロアチアを訪れる。
翌年東京speak forにて「i -croatian blue-」を発表。
以降も展示を中心に活動を続け、2018年早春に
evam eva yamanashi にて山本昌男氏との2人展を開催した。

神職の家系に生まれ幼いころから手を合わせることを日常とする中、
おごそかなものを宿る心の空間がつちかわれる。
父の趣味だったカメラが自然と手になじみ、
小学生のころから撮影を始める。
写真をみることでそこに写っていないものにも
想いを馳せられるような自由さをもって、
鑑賞者を静寂へといざなう水面のような作品をうみ続けている。

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///会場///
book obscura ブックオブスキュラ
住所:〒181-0001 三鷹市井の頭4-21-5 #103
JR・京王井之頭線「吉祥寺駅」から徒歩10分
*地図はこちらより(google mapが開きます)
https://goo.gl/maps/cuaiu9dvPDP2
ホームページ:www.bookobscura.com
メール:[email protected]
電話:0422-26-9707
営業時間:12〜20時
*定休日:火曜日・水曜日
*土日、祝日営業