
【店主note】写真集の楽しみ方 [中平卓馬さん編]
1度写真集の楽しい見方を覚えてしまうと..........止まらないんですよねー。
昨日も楽しくなっちゃって気づいたら早朝の4時でした。
という事で!楽しい見方をちょっぴり紹介!
ではーーーーーやってみよー!
おーーーーーー。

中平卓馬さんの1作目の写真集と2作目の写真集を見比べてみましょう。
L・来るべき言葉のために (2010ver)
R・新たなる凝視
左は1作目です。
右は2作目になります。
昨日ONLINE STOREに更新した「新たなる凝視」の説明文にも記載しましたが、中平さんは1作目の自分の作品が全てアレブレボケである事から、2作目はブレないよう気をつけて1から撮影していったそうです。
いくら記憶を無くしたと言っても、自分の作品を見直してウィリアム・クラインや東松照明さんに影響されているなと、それを越えようとする中平さんがカッコ良いなと。
見比べる事で中平卓馬さんという人の物語が浮かんできます。

続いて!
中平さんも仰っていた、アメリカの写真家であり、ブレッソンの写真に意を唱えたウィリアム・クラインとの繋がりを見てみましょう。
L・William Klein
R・中平卓馬
クラインが撮影した東京と、中平さんの最初の作品集になった「来るべき言葉のために」。 ウィリアム・クラインのブレとボケの衝撃に感動したと中平さんは言っています。
写真家を始めた頃は、クラインや東松照明さんの模倣のような作品を作ったのでしょうと自分の1作目を見解しています。
私達も中平さんとクラインを見てみましょう。
どうでしょうか。
このように見比べる事で、中平さんが何を見てきて何を思い写真を撮影していたのか見えてくるようです。
写真集は時代の流れがとても重要です。どのような写真集も時代の1冊なので、バトンとバトンを繋ぎ合わせて、バトンを受け取った走者が何をしたのか見てみて下さい。
それが個性となって名に変わっていくのかもしれません。
皆さんもお持ちの写真集たちを、誰のバトンを受け継いで、次に誰にバトンを渡したのか調べてみて下さいね!
過去の店主note
https://bookobscura.com/news/5aea9a18122a7d1f480004fa