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【店主note】忘れないように備忘録

選書依頼を頂いた自営業のお客様から、嬉しいことにご注文を頂きメールをさせて頂いた。
決済が諸々終わり、梱包準備をしていると、そのお客様から返信がきた。

その返信には、
「今回のコロナで廃業を決め」と書かれていた。

そんな状況下だったのに、写真集をご購入して下さり
「休業か営業かの苦難の判断、本当に心労お察しいたします。」と、私を気遣う言葉すらそこにはあった。

お客様も同じ境遇になったからこそ、余計にこの言葉の暖かさが伝わって、涙が止まらない。

好きなことを仕事に出来て、本当に幸せで。
好きな物に囲まれたこの場所にいられることが本当に幸せで。
好きな人たちと笑い合えある時間が本当に幸せで。

そんな場所を失うことの苦しみを考えると、底知れない悲しみの渦が、心臓近くにドロドロと湧き上がる。

この仕事をやめたくない。
本屋が好きなんだ。
本屋だから出来ることが好きなんだ。

やめたくないからと、様々な手段を考えるけど
本を売ってどうにかしたい。
本を売って生きていくと決めたから。

本屋の誇りを失わず、
本屋だから出来ることを大切にして
本屋の希望を胸に頑張りたい。

お客様のメールの一文に
「困難な状況でも出来ることを工夫されながら営業されているお姿に、とても尊敬の念を抱いておりました。」
とあった。

改めて気を引きしめて、凹んでいる暇など失くして
写真集で光と希望をお裾分けを更に考えよう。

この出会いを忘れない。
このお客様を一生忘れない。
絶対、絶対、忘れない。

本屋だけではなく、
映画館、劇場、美容院、ジム、などなど様々な業態の皆様が、
この未曾有の苦しみから1日でも早く救われる日を心より祈ると共に、1日でも早く終わらせる行動もより一層心がけて参ります。

どうか、このお客様に最大級の幸せが、何万回も降り注ぎますように。

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