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【店主note】Photography?End?

皆様こんばんは。こんにちは。おはようございます。
店主です。

この頃、仕入れました『Photography?End?』という読み物の本が面白過ぎたのでお客様に言わなきゃ!!!と昨晩、閉店後にinstgramのLIVE配信をさせて頂きました。

表に出るのが苦手で、自分の顔が写っている事が本当に無理なのですが、それでも良い本過ぎてシェアしたかったので頑張ったのですが、やはり自分の顔があることが恥ずかし過ぎるので24時間で消します。

ので、久々の店主noteに。

『Photography?End?』は、薄井一議さん、大島成己さん、オノデラユキさん、北野謙さん、鈴木理策さん、似鳥水禧さん、濱田祐史さんら国内外の日本人写真アーティスト7人によるコレクティブな活動だそうで、キュレーターの若山満大さんをインタビュアーとして招き、インタビューを通じて、それぞれの作家さんがどのように写真というメディアに出会い、写真家として活動を展開してきたのかを読める本です。

本の最初はそれぞれの作家さんの作品がカラーで掲載され、タイトルページ後に北野謙さんからインタビュー内容を英語と日本語にした読み物ページが始まります。

各作家さん紹介は英語ページ8p、日本語ページ7p、作品8pと同じページ数で続き、作家さんごとに真に迫る質問内容をされいるので、作家さんのことを例え知らなくとも没頭してしまいます。

「どのようなところに惹かれたのですか?」
「写真家になろうと思っていましたか?」
「何をモチベーションに写真を撮っていましたか?」
「作ることを本格的に取り組むようになったキッカケは?」
「今日まで写真を続けてきた理由は?」
「今の自分の写真観/価値観は、どのような経験によって形作られたと思いますか?」
「写真集と展覧会の違いは?」

といった、写真をやっていこうと思っている人、写真をやっている人ならばつい聞きたくる根本的な部分の質問に答えて下さっているのも嬉しく、

使用した技法の話し
使用した技法の意味
作品の意図や流れ

など、それぞれの作家さんの名作の作品についても自らが答えて下さっているのが本当に楽しい1冊なのです。

「作品」は撮影した写真にも言える言葉ですが、それに至る思考や経験も含めて「作品」は形成され、撮影の「技術」だけではない印刷などの「技術」も必要とし、「作品」を鑑賞して簡単に解る訳でもない果てしない行動や思考に使用した時間を、ただただ想うばかりです。

本書の意図を1人の作家だけで読んでしまうと偏ってしまう気がするのですが、7人が揃っているからこそ、環境や経験、性格などの違いから「写真」に対しての思いが異なり、共感出来る人や新鮮なアイデアを下さる人といったように、好き嫌いとかではない多種多様の向き合い方が学べるのが、本書の良いポイントの1つなのだと思います。

現在、アメリカの写真家アレック・ソスの展示をしておりますが、ソス様が語った言葉、使った単語など聞くのと聴かないとでは、全く違った解釈になってしまうなと改めて思っていた中で、ソス先生もyoutubeなどでめちゃくちゃ語っておられますが、本書の作家さんたちは中々メディアに出演して深く語るような人たちではないからこそ、本当にありがたく思いました。

本書の装丁は、よくあるA5の単行本サイズ(210mm×148mm)のデザインで、1pを縦に半分にして2枠の切り方で文章が掲載されているせいか、黒目を動かす幅が狭くなり、スマホで文章を読んでいるようなこの幅がこれがまた読みやすく気がつけばスラスラ読破してしまえるのも好ポイントです。

本書を読み終わって、私が日々見ている作品は作家さんが撮影した「写真」ではありますが、「撮ったから作品になっている」という訳ではないのだと深く思いました。

写真を撮っている人、作品を制作しようと思っている人は読んで損はない1冊だと思います。

是非!お買い求め下さいませ。

\商品情報/
Photography? End? 7つのヴィジョンと7つの写真的経験
薄井一議、大島成己、オノデラユキ、北野謙、鈴木理策、似鳥水禧、濱田祐史
¥3,300 税込
https://bookobscura.com/items/62e6443d1d6b100d21fb7928

\店主noteのバックナンバー/
https://bookobscura.com/news/5aea9a18122a7d1f480004fa