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【gallery】Small Myths: Selection from the new photobook by Mikiko HaraⅡ

2022年の年末を彩って下さった原美樹子さん最新写真集の発売を記念しての展示は、多くの方々から高評価を頂き、たくさんのお言葉も頂戴しました。

その熱いご要望にお応えして、book obscuraでは異例の第2弾となる展示を1月12日(木)から開催致します。

新たなセレクションによる第2弾では、『Small Myths』収録の絵柄でありながら、昨年とはまったく別の展示空間をご覧いただくこととなります。テーマは「生活者」の視線。原さんのスナップショットによるまなざしは、ストリートのみならず、日常のあらゆる場面に向けられていますが、その独自の世界の本質に流れているのは、写真家であることよりも先ず「生活者」であることのように感じられます。被写体が何であれ、決して写真家自らの「生」から切り離されることがない視線は、だからこそ、写真家ではないどこかの誰かが見た世界、そして、あなたが見た世界ともつながり、重なり得るのかもしれません。

/////開催概要/////
Small Myths: Selection from the new photobook by Mikiko Hara
期間:2023年1月12日(木) - 2023年2月6日(月)
営業時間:12:00-19:00(定休日:火曜・水曜日)
*緊急事態宣言や新型コロナウイルス感染拡大防止のため、展示期間などが変更になる恐れがございます。その際は当ページ並びに当店の各種SNSにてお知らせさせて頂きます。

/////書籍概要/////

日本人写真家、原美樹子の作品集。電車に乗っている青年、手をつないだカップル、公園で遊ぶ少女など、目の前を通り過ぎる人々を独自の手法で密やかに撮影している。シャッターを押すとき、一瞬被写体と目が合うこともあるが、対峙して言葉を交わすことはない。にもかかわらず、これらのポートレートは、作者と被写体が「その時にその場所にちょうど居合わせる」という見えない約束で結ばれているかのように、限りなくパーソナルな何かが表出している。

作者の撮影におけるアプローチは、日常生活の記録にしっかりと根ざしており、シンクに置かれた切り花、冷蔵庫の中のイチゴのショートケーキ、床でうたた寝する3人の息子など、親密な生活空間の中にまで広がっている。母であり妻でもある「写真家」の眼差しは、外から内へ、公から私へと行き来する。どこにいても、作者は観察し、人生の断片を物語る。

本書は、1996年から2021年までの未発表写真を、版元である「CHOSE COMMUNE」と作者の共同で選定してまとめられた1冊。

出版社:CHOSE COMMUNE
刊行年:2022年
サイズ: 23x27cm
ページ:104pp
言語:英語、日本語、フランス語
状態:新刊、ソフトカバー

title:SMALL MYTHS by Mikiko Hara
publisher:CHOSE COMMUNE
publication Date:2022
size:23x27cm
pages:104pp
language:English, French, Japanese
condition:New, softcover

/////作家プロフィール /////
1967年、富山県生まれ。1990年、慶應義塾大学文学部美学美術史卒業。1992年、東京綜合写真専門学校に入学、写真を学び始める。96年に同校研究科を卒業、その年に初個展「Is As It」を開催。以降、街角で一瞬すれ違った人々の何気ない姿、目の前をかすめては消えていく風景や事物をとらえたカラーの作品群を国内外で発表。2017年、写真集『Change』で第42回木村伊兵衛写真賞受賞。作品は、ゲティ美術館、サンフランシスコ近代美術館、シカゴ美術館、東京都写真美術館等に収蔵されている。