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【店主note】2023年末のご挨拶

いつも当店をご愛顧頂きまして誠にありがとうございます。
今年も相当写真集愛をこじらせました店主です。

師走という名の通りあっという間に今年最後の営業日となり、ドタバタとしながらもなんとか走り切れました。お力添えを頂いた皆様、ご愛顧頂いた皆様、誠にありがとうございました。

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今年は「挑戦」の年だったように思います。

写真集の世界をもっと知ってもらう為のインプットの場として写真家地図で200年の歴史を見るワークショップを開催させて頂いたり、写真集作りのキッカケになるようなアウトプットの場として当店で取り扱ったことがない作家さんをメインにして、前年に刊行された写真集を集め選考し、展示スペースにてコメントを付けて紹介していく「Nice to Meet book obscura」など様々なコンテンツに挑戦しました。

店頭でもアルバイトスタッフの成長もあって業務の流れをこれまでとは違う方法にしたり、従来の本屋らしい並ばせ方で良いのかと試行錯誤したりと、とにかく当たり前になり過ぎて考えもしない部分に甘んじずアップデートをし続けました。

今、この2023年にあり続けることを考え、「普通はこうだ」のような固定概念に囚われずに、おごりにならないよう、常にその時代とその時代を築くお客様にあう形を、お客様の反応を見ながら毎日考え続けました。

新しい挑戦をしすぎていてお客様に戸惑いを与えていたかと思います。
普通との違いについていけなくなった部分もあるかと思います。
それでも、写真集の楽しさを信じ一緒に楽しんで下さった皆様に本当に感謝しております。

私たちbookobscuraは、これからもアップデートをし続けます。写真家さんが「写真」の可能性を広げて下さっているように、本屋という場所から「写真集」の可能性を考え続け、新しい可能性に挑戦し続けます。

来年も新しいコンテンツを開始しようと準備をしており、店頭での写真集の見せ方の部分で私たちなりの表現に少しずつ変えて行きます。これからもこの時代に存在している古書のことを考えながら、この時代に出来る表現をして参ります。

写真集は不思議な本で、文章ではない写真だからこそ刊行時に評価された内容が時代が巡ることによって新しい見え方に変わって来ます。私たちは作家が残した内容も大切にし、この時代にあることの再解釈も忘れず、ここにまだ古書がある事実を愛しながら、私たちよりも先の世代に作家が残した声のような写真を引き続きその時代で考えてもらえるよう引き続き繋いで参ります。

準備もありますので、今年は少し長くお休みを頂戴しますが、2024年1月6日(土)から営業を再開致します。しばし、皆様のSNSなどに巻き起こす写真集愛嵐が静かになるかと思いますが来年も一緒に楽しんで頂ければ幸いです。

改めまして、2023年に素敵な写真集を刊行して下さった作家さん、出版社さん、デザイナーさん、編集者さん、印刷所の皆様、製本所の皆様、そして、当店で展示やイベントを開催して下さった皆様に感謝を申し上げると共に、店頭とオンライン共に写真集をご購入下さった皆様、何かとついお店に立ち寄って下さった皆様にも感謝申し上げます。

乱雑な文章で恐縮する思いですが、これをもちまして年末のご挨拶とさせて頂きます。

皆様どうぞ来年も良い写真集時間をお迎え下さいませ。

book obscura
黒崎由衣